マイホームを購入する際、多くの人は住宅ローンでお金を借りることになります。
しかし、ほとんどの人にとって住宅購入は一生に一度の経験であるため、「住宅ローンとは?」「どこの住宅ローンを選ぶべき?」「どうやってお金を借りるの?」と分からないことも多いはず。
住宅ローンは、借入額や金利タイプ、借入先の金融機関などはもちろん、現在の家計やこれからのライフプランに合わせて慎重に比較検討することが重要です。
この記事では、ファイナンシャルプランナーが住宅ローンでお金を借りる方法についてわかりやすく解説します。
夫婦共働きでお得にお金を借りる方法、ネット銀行のメリット・デメリット、その他様々な疑問を網羅していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
お金を借りる前に住宅ローンを徹底比較|①主な6種類の借り先それぞれの特徴 銀行・ネット銀行・財形住宅融資・フラット35・提携ローン
住宅ローンを取り扱っている金融機関は、大手都市銀行や地方銀行、ネット銀行など全国各地に多数あります。その中でどの金融機関を選んだら良いのか、多彩な観点から徹底的に比較する必要が出てきます。
しかし、住宅ローンの何をどのように比較すれば良いのか戸惑うこともあるでしょう。近年はネット銀行で住宅ローンを契約するケースもあり、店舗型の銀行と比較すると低金利で、オンライン手続きが完結するため手数料が安くなるメリットもあります。
しかし、金利や手数料などのコストを比較するだけでは十分ではありません。住宅ローンを契約する際に、比較する時の重要ポイントと後悔しない選び方について詳しく解説します。
全国各地に数多くの金融機関があり、住宅ローンの種類を大きく区分すると下記の6種類です。
- 大手都市銀行 (メガバンク) の住宅ローン
- 地方銀行の住宅ローン
- ネット銀行の住宅ローン
- 財形住宅融資
- フラット35
- 提携ローン
大手銀行、地方銀行などの住宅ローン
メガバンクや地方銀行、信用金庫・信用組合などの金融機関が取り扱う住宅ローン。手数料・金利・保証料の有無など、金融機関ごとに違いがあります。
資金使途
銀行の住宅ローンの資金使途は、基本的に「自分が住むこと」に限定され、おもに下記の目的での利用が可能です。
- 新築のマンションや一戸建て住宅の購入資金
- 中古の一戸建て住宅やマンションの購入資金
- 住宅の増改築・リフォーム
- 他の金融機関から借り入れ中の住宅ローンの借り換え
ただし、別荘などのセカンドハウスの購入資金としての利用目的では、住宅ローンの契約はできません。
条件
各金融機関により、住宅ローンの借入条件にはそれぞれ違いがあります。
要件について一般的な目安としては、下記の通りです。
- 日本国籍を有すること、または日本国内の永住許可を得ていること
- 継続的に安定した収入があり、年収200万円以上~400万円以上
- 契約時の年齢が満20歳以上69歳以下
- 正社員または自営業者は勤続年数が1年~3年以上であること
申込形態
- 個人
- 夫婦・親子での申込が可能なペアローン
ペアローンの場合、1度の申込で2本の契約とみなされます。そのため、この2本に対してそれぞれ諸費用が発生する仕組みです。ペアローンの申し込みは夫婦または一親等であること、合算での借入申込額など、各銀行で規定が異なります。 - 家族の収入を合算して申し込む収入合算タイプ
頭金
住宅ローンを組むからといって、必ずしも頭金が必要というわけではなく、銀行によっては頭金ゼロでもOKのところもあります。
融資限度額
銀行が独自で融資限度額を定めており、最大5,000万円~最大1億円と規定されている銀行が多いです。
返済負担率
住宅ローンの返済負担率とは、年収に対しての年間返済額の占める割合です。
銀行の住宅ローンの返済負担率の一般的な目安は下記の通りです。
年収 | 返済負担率 |
---|---|
100万円以上300万円未満 | 20%以下 |
300万円以上450万円未満 | 30%以下 |
450万円以上600万円未満 | 35%以下 |
600万円以上 | 40%以下 |
フラット35の場合、年収400万円以上の返済負担率は35%以下です。
銀行の住宅ローンの場合、年収600万円以上の場合の返済負担率は40%以下が目安であるため、フラット35よりもやや緩めの基準となっています。(フラット35については次の項目で詳しく解説します。)
事務手数料
銀行の住宅ローンを組む場合、事務手数料が発生します。
金額は金融機関ごとに格差が生じますが、3万円台~10万円台が一般的な目安です。
また、銀行に支払う事務手数料以外には、印紙税・抵当権設定登録免許税など国に納付する税金にかかる費用が発生します。
繰上返済
お金に余裕があれば繰上返済で、返済期間を短縮化することも可能です。
銀行の公式サイトから、いつでも簡単に繰り上げ返済のシミュレーションが可能です。
ネット銀行の住宅ローン
住宅ローンはネット銀行でも取り扱われており、店舗を持たないため、銀行員と直接対面で取引を行うことはありません。そのため、申込手続き・審査・契約成立・借入までオンラインで完結します。
メリット
- 低金利
ネット銀行の住宅ローンは、店舗型の銀行と比較すると低金利です。
ネット銀行の変動金利の相場 メガバンク銀行の変動金利の相場 フラット35の固定金利の相場 0.497%~0.570% 0.6~0.625% 0.950%~1.500% - 来店不要
ネット銀行の住宅ローンは来店不要、忙しい合間をぬって銀行に駆け込む必要はありません。 - 保証料不要
通常、銀行で住宅ローンを組む場合は保証会社への加入が義務付けられるパターンがほとんどです。保証会社に入る場合は、費用として保証料が発生しますが、ネットバンキングでは保証料不要となっています。低金利である上に保証料不要なので、店舗型銀行よりも低コストです。 - 借入残高の一部を繰上返済の場合は手数料無料
住宅ローンの借入残高をネット経由で一部繰上返済する場合、手数料無料は今や主流となっています。もちろんネット銀行においても、一部繰上返済の場合は返済手数料0円です。ただし、借入残高の全部繰上を行う場合は、一部のネットバンキングでは無料ですが、中には有料となるところもあります。
また、ネット銀行の住宅ローンの金利が変動金利を選択した場合は手数料無料、固定金利の場合は有料となっているところもあります。住宅ローンの金利のタイプによっても手数料体系に違いがあります。
注意点・デメリット
低金利で余分なコストを省けるのがネット銀行の住宅ローンの魅力ですが、一方デメリットもいくつかあります。
- 厳格な審査
店舗型銀行よりも低金利である反面、審査のハードルは高く厳格です。
他のローンとは違い、住宅ローンは長期間の返済なので「安定した収入の継続」についてより重視されます。年収の基準は各銀行により異なりますが、中には年収に関する基準について非公開とするネット銀行もあります。年収に関する条件を満たしていても、勤続年数が短い人は審査に落ちやすいです。 - 事務手数料は高め
住宅ローンには事務手数料が必要で、契約先の銀行にローン申込手続きの報酬としてその手数料を支払う必要があります。
銀行の住宅ローンの事務手数料は33,000円が目安ですが、ネット銀行の場合は一律ではありません。
「借入額×2.2%(税込)」の金額となっています。仮に、ネット銀行で3,000万円を借入した場合、事務手数料は66万円となります。
そのため、店舗型銀行よりもネット銀行の方が、事務手数料は高めになります。低金利で保証料が不要である代わりに、事務手数料が高めに設定されることを踏まえておく必要があります。 - 審査時間が長い
もともと銀行でローンを申込する場合、審査スピードは速い方ではありません。
ネット銀行の審査時間は各銀行によりばらつきがありますが、最短でも7日間、最長で2週間前後です。 - 手続きに手間がかかることも
銀行員と直接対面することがないため、書類作成の手続きはメールや郵送で行います。
記入箇所に不備が1か所でもあれば、また書き直しをする必要が出てしまい、融資開始までにかえって時間を要することもあります。 - トータルで支払総額が高くつくケースも
低金利が魅力のネット銀行の住宅ローンは、一見ランニングコストが低いイメージです。しかし、事務手数料と合算すると、支払総額が店舗型銀行よりもトータルで高くつくケースもあるので、確認が必要です。
財形住宅融資
財形貯蓄をしている方向けの住宅ローン。
財形貯蓄を1年以上継続していて、貯蓄残高が50万円以上といった一定の要件を満たした人に限り、契約することができます。企業によっては社員向けの福利厚生の一環として財形住宅融資制度が導入されているケースもあります。
財形住宅融資は借入の開始から完済までの全期間において、5年ごとに金利の見直しが行われる「5年固定金利制」となっています。この制度は国と企業との連携により、企業で働く社員の資産形成支援を目的とした制度で、契約時の年齢が55歳未満の人のみ加入が可能となっています。
新築・中古住宅の購入にも財形住宅融資の利用は可能ですが、それぞれ適用条件が定められています。財形住宅融資でお金を借りる場合は、申込み日時点の金利が適用されます。
フラット35
ローン開始から完済までの全期間に渡り、固定金利の住宅ローン。初回借入時に完済時までの金利が確定するのが、フラット35の大きな特徴です。都市銀行・地方銀行・信用金庫・信用組合などの全国300以上の金融機関と住宅金融支援機構との提携による住宅ローンになっています。
金利
適用金利は、各金融機関で格差が生じます。最低金利が年1.32%で、最高金利は年2.17%です(2021年2月時点)
借入条件
物件 | ・住宅金融支援機構による技術基準に適合した住宅に限定される。 ・一戸建て、連続建て、重ね建ての場合は床面積が70㎡以上 ・マンションなどの集合住宅は30㎡以上の床面積 ・敷地面積に関する要件は、とくに定められていない |
年齢条件 | 申し込み時点の年齢が満70歳未満 ※ただし、親子リレー返済は満70歳以上でもOK |
国籍 | 日本国籍であること、永住許可を受けた人、または特別永住者であれば可 |
資金使途 | 申込者本人またはその親族が住む新築・中古住宅の建設資金・購入資金であること ※ただし、セカンドハウスや投資用物件の購入資金としての利用は不可 |
年収別の総返済負担率 | ・年収400万円未満の場合、総返済負担率は30% ・年収400万円以上の場合、総返済負担率は35% |
借入期間 | フラット35の借入期間は最長35年 ※この他に最長返済期間50年のフラット50などもある |
団信の加入義務 | 任意 契約者本人に万が一のことを考えて、加入するのが一般的です。 万が一、加入せずに本人が亡くなった場合は、フラット35の債務を相続人が相続することとなるので注意が必要です。 |
保証人 | 基本的に不要 |
メリット
- 金利が一定なので返済計画で立てやすい
返済開始から完済まで金利が固定なので、月々の返済額が急に変わる心配もなく、返済計画が立てやすいので安心です。 - 繰上返済の手数料無料
ボーナスや臨時収入でお金に余裕ができた時に、繰上返済しても手数料は無料です。
繰上返済の最低額は金融機関の窓口では100万円以上、オンラインサービスの「住・My Note」では10万円からOKです。
注意点・デメリット
- 変動金利と比較すると高金利
フラット35は固定金利なので返済計画が立てやすい反面、変動金利型の住宅ローンと比較すると金利が高めです。金利は将来的に上昇する可能性はありますが、完済するまで固定金利の水準を超えない場合は、変動金利型の方がトータル返済額が少なくなるケースもあります。 - 借入額と融資率によっては高金利になる
フラット35を利用する場合、融資限度額は購入価額または建設費までとなります。融資率が9割超か9割以下か、これによって金利に大きな影響を受けることになります。
提携ローン
金融機関と不動産会社との提携によって取り扱われる住宅ローン。
物件を購入する際に、不動産会社がローンの手続きを代行します。提携ローンは他の金融機関と比較すると、低金利で融資を受けられるケースが多いですが、手続き代行に手数料が発生する場合があります。
お金を借りる前に住宅ローンを徹底比較|②3種類の金利タイプで夫婦共働きに最適なのは変動金利型!
住宅ローンの選び方でもっとも気になるのが金利です。金利の設定は金融機関が独自に規定しており、おもに3つの金利タイプがあります。
- 変動金利
- 全期間固定金利
- 固定期間選択型金利
それぞれの金利のタイプの特徴、メリット・デメリットを解説します。
固定金利型(金利上昇予測の場合におすすめ)
一般的に住宅ローンの固定金利型とは、返済当初から完済まで一貫して全期間固定型のことを指します。
返済期間の金利は融資実行時点で金利が確定、以後固定されます。固定金利型の代表格として、フラット35・フラット50などがあります。
メリット
- 全期間につき金利が固定されるため、月々の返済額も完済時まで同じ額
- 返済計画を立てやすく、家計管理もしやすい
デメリット
- 変動金利型の住宅ローンよりも金利が高めに設定される傾向
- 低金利の住宅ローンと比較すると、返済総額の負担が大きくなるリスクがある
金利が上昇しそうと予測される場合は固定金利型
これから金利の上昇が予測される場合は、金利の上昇にも左右されない固定金利型を選択しておくと安心です。
固定金利型は、将来的に住宅ローンの借り換えが難しい人や、返済期間中に金利の上昇で家計への影響が気になる方にも最適です。
家計に大きな波がない場合は固定金利型
家計にあまり余裕がないけれど、毎月の収支の状況に大波がなく安定している家庭には、固定金利型が最適です。
変動金利型(夫婦共働きの場合におすすめ)
変動型の場合、返済額は5年に1度の頻度で見直しされ、金利は半年ごとに見直しされる仕組みです。返済額の上限は、見直しが行われる前の1.25倍を上限とする金融機関がほとんどです。
メリット
- 融資実行時点の金利を固定金利型と比較すると低い
- 金利の見直しにより、今後市場金利が下がった場合は、返済額の減少効果が期待できる
デメリット
- 融資実行時点の金利が低くても、定期的な金利の見直しにより、金利が上昇するリスクもある
- 金利が上昇した場合は返済額も増加し、家計にも支障をきたす可能性がある
夫婦共働き・家計に余裕ありの場合は変動金利型
夫婦共働き世帯である程度家計に余裕がある場合は、住宅ローンの返済中に金利が少し上がっても適応力はあります。変動金利型を選ぶことも視野に入れておいても良いでしょう。
お金に余裕があれば繰上返済を活用して、返済期間を短縮することも可能です。
固定期間選択型
融資開始から一定の年数までは金利が固定され、固定期間を過ぎた後は変動または固定のいずれかを選択できるのが固定期間選択型です。金利の固定期間は3年・5年・10年など、各金融機関で独自に選択肢があります。
メリット
- 選択した固定期間中は、金利がある程度優遇される傾向
- 固定期間が終わったら、金利のタイプを任意で選択可能
デメリット
- 固定金利の期間中は金利が優遇されますが、期間終了後は金利が上がりやすい
- 固定金利の期間が長いほど、金利が高くなる
固定期間選択型の住宅ローンを上手に選ぶポイント
固定期間には3年・5年などいくつかの選択肢があります。その中でどれを選択すればよいか迷う場合は、下記について着目した上で検討することをおすすめします。
- 家計収入が増加する時期と減る時期を把握する
- 子どもの進学など教育費のピーク期を見極める
固定期間終了後に家計に余裕をもたせることが重要です。住宅ローンを組む前から家族の将来のライフプランと家計の収入・支出の状況を把握しておくことが大切です。
15年以上の長期固定期間を選択する場合
金融機関によっては15年以上の期間が選択できるタイプもあります。15年以上を選択する場合に適用される金利は1%台~2%台が相場です。フラット35の適用金利もほぼ同じ水準なので、固定期間選択型とどちらが良いか、じっくり比較検討することをおすすめします。
住宅ローンの固定金利型の金利引き上げを発表
2023年8月31日に3大メガバンクを含む大手都市銀行5行が、9月から適用される住宅ローンの固定金利型の金利引き上げを発表しました。
すでに大手都市銀行で固定金利型の住宅ローンを契約済みの方は、全期間で金利が一定なので影響を受けることはありませんが、9月以降に契約を検討中の方は今後の動向について注視する必要があります。
一方、変動金利型の場合は各銀行で据え置きとのことです。
都市銀行 固定金利引き上げ 住宅ローン固定金利、大手行が9月から引き上げ…7割が選ぶ変動型は据え置き
お金を借りる前に住宅ローンを徹底比較|③2種類の返済方法 おすすめは元利均等返済+余裕がある時に繰上返済!
返済方法にはいくつかの選択肢があり、選び方次第でローンの返済総額にも格差が生じ、家計に大きく影響する可能性もあります。
住宅ローンの返済方法は元利均等返済と元金均等返済、おもにこの2つです。
元利均等返済
元利均等返済の場合、月々のローン返済額が一定の金額となります。元金・利息分の合算額を返済期間で均等に割って返済するのが、元利均等返済の基本的な仕組みです。
月々の返済額は完済時まで一定額ですが、元金・利息の内訳には毎月違いがあります。返済開始時期は利息分の割合が多く、返済回数を重ねるごとに利息分が減少し、元金の割合が増加します。
メリット
- 返済開始から完済時まで、月々の返済額は一定なので返済しやすい
- 元金均等返済と比較すると、返済スタート時の返済額の負担は少ない
デメリット
- 返済総額が多くなる
元金均等返済と借入期間が同じである場合、利息分の総支払額が大きくなるためです。対策として、ボーナス支給や臨時収入でお金に余裕がある時に繰上返済を行う方法があります。
元金均等返済
元金均等返済は、返済開始から完済時まで元金はずっと一定、利息は返済開始時期がもっとも多く、完済時まで徐々に減少する仕組みです。
メリット
- 住宅ローンの総支払額は元金均等返済の方が少ない
「返済スタート時点の返済額は多くても生活資金に余裕があるから大丈夫」という家庭に向いています。
デメリット
- 元利均等返済と比べると、返済開始時の月々の返済額がもっとも高くなる
この期間に家計の支出が多い家庭には不向きです。
月々の返済とボーナス支払いを併用 < お金に余裕がある時に繰上返済
共働き世帯などお金に余裕がある場合は、月々の返済と年2回のボーナス払いを併用することも可能です。
注意点を挙げると、勤務先の業績悪化などでボーナス支給額が少なくなったり、転職した場合は返済しづらくなります。今後の家計の状況の変化なども踏まえた上で、無理にボーナス併用支払いするよりは、お金に余裕がある時に繰上返済を行う方が最善策です。
お金を借りる前に住宅ローンを徹底比較|④そのほかの比較ポイント・条件
住宅ローンで必要な諸費用を網羅して解説
事務手数料
- 借入額の大小に関係なく手数料が一律の定額型(3~10万円台が相場)
- 借入額に対して一定の割合の手数料を支払う定率型(借入額の1~2%が相場)
双方とも各金融機関独自に規定されています。
保証料/保証事務手数料
- 一括前払いの外払いタイプ
- 返済利息に上乗せして支払う内払いタイプ
保証会社を立てることで万が一の時に肩代わりしてもらえる仕組みです。保証会社によって返済を肩代わりされた場合は、今後は保証会社に対しての返済となります。
住宅ローンの返済ができなくなった場合、金融機関と契約者との間に介入するのが保証会社。
火災保険料
金融機関で住宅ローンを契約する際に火災保険の加入が必須となるケースが多いです。火災保険単独の契約も可能ですが、地震保険を付帯することでより手厚い補償を受けることができます。
火災などの災害が発生した際に、住まいや建物の家財に損害が生じた際に害を補償する保険。
住宅ローンを契約する条件として、住宅を担保にすることが条件となっています。万が一、火災などの災害が発生した際に住宅が被害に遭った場合に、資産価値が下がるリスク対策として火災保険に加入するよう勧められるケースが多いです。
火災保険の保険料は住宅形態 (戸建・マンションなど) や補償内容によって格差が生じます。火災保険料の相場は地震保険料込みで1年間の保険料の目安は17,000円 ~ 34,000円程度、5年で80,000円 ~ 158,000円程度です。
地震の発生が多い地域など、災害の発生リスクが高い地域であるほど、保険料が高くなる傾向にあります。契約期間が長くなるにつれて割引が適用されるケースもあります。
安い保険料で災害時に手厚い補償を受けるには、保険の無料相談窓口や一括見積りサイトで、複数の保険会社と比較すると良いでしょう。
団体信用生命保険料 ガン団信 安心保障付団信
- 銀行など民間の金融機関で住宅ローンを組む場合は団信への加入は必須
- フラット35は団信の保険料も含まれている(平成29年10月1日以後の契約)
- 3大疾病や8大疾病など特約が付く場合は金利が上乗せされるケースが多い
抵当権設定登記の登録免許税/司法書士報酬
抵当権の設定・登録手続きにかかる費用のおもな内訳は、登録免許税と司法書士報酬の2種類です。司法書士報酬の費用相場は5万円から10万円程度ですが、司法書士事務所が独自に定めているので、依頼する前に必ず確認しましょう。
抵当権設定の手続きは基本的に司法書士が代行してくれるので、「登録免許税」と「登記代行手数料」をまとめて、「抵当権設定費用」として紹介されていることもあります。
登録免許税の納税額は、住宅ローンの借入額×0.4%で算出できます。
ローン契約書の印紙税
借入額によって印紙税の金額が決定され、最少で2000円、最大で6万円です。
フラット35の適合証明書の交付手数料 ※フラット35の場合
5万円程度が目安(検査機関により金額に違いがあります)。適合証明書の交付手数料として支払うものです。
ネット銀行とメガバンクの手数料の違い
- ネット銀行 事務手数料:「借入金額×2.2%(税込)」+保証料「0円」
- メガバンク 事務手数料:「約3.3万円(税込)」+保証料「数十万円」
ネット銀行の保証料「0円」、メガバンクの事務手数料「約3.3万円」を見れば、それぞれとても安く見えますが、住宅ローンを選ぶ際は、「事務手数料」+「保証料」の合計額を必ず確認しましょう。
確定申告で住宅ローン控除が受けられる
住宅ローンで諸費用がかかってしまいますが、その一方で住宅ローン控除が受けられるケースもあります。
通常は確定申告をしない会社員も、住宅購入で入居の翌年は確定申告を行う必要があります。2年目以降は、勤務先の会社にて年末調整で住宅ローン控除が適用されます。
なお、住宅ローン控除を受けるには床面積や住宅ローンの返済期間など、一定の要件が定められているので、条件が当てはまるか要確認です。
住宅ローンでお金を借りる手順|必要な準備は?申込み・審査・融資実行までの具体的な流れを解説
住宅を購入するにあたり金融機関でお金を借りるには、所定の申込み手続きを行い、厳しい審査をクリアしなければなりません。
いざ「住宅ローンでお金を借りよう」と思っても、銀行や消費者金融の個人向けカードローンとは異なり、大口融資であるため、申込みから融資開始までに手間がかかり、時間を要することとなります。
住宅ローンに申込みする前に、必要な準備を整えておくことも重要です。
そこで、金融機関の住宅ローンでお金を借りる前に必要な準備と、申込みから審査・契約成立・融資実行までの具体的な流れについて詳しく解説します。
- 自分がいくらお金を借りることができるのか確認
- 金利タイプ・金融機関を選択
- 事前審査に申込
- 本審査に申込
- 住宅ローン契約・融資実行
金融機関で住宅ローンを申込みする前に、現時点において自分がどの程度の金額まで借りることができるのか、自分の経済能力と返済能力を把握しておく必要があります。そのうえで、無理のない返済計画を立てることが大切です。
一般的に、住宅ローンで借りることができる限度額の目安として、年収に対しての返済負担率が35%以内であることが望ましいと言われています。生活に支障のない程度に返済負担率を低く抑えるなら、手取り収入の20%~25%の割合だと理想的です。※返済負担率については、次章でさらに詳しくご紹介します。
住宅ローンの組み方は年収によっても大きく変わってきますので、申込み前に入念に借入返済額のシミュレーションを行う必要があります。住宅ローンの返済は長期に及ぶため、子どもの進学や車の購入など、近い将来に自分も含めて家族のライフスタイルに変化が生じることも考慮した上で、無理のない返済計画を立てましょう。
住宅ローンは、借入先の金融機関や金利タイプによっても月々の返済額や返済総額が大きく変わってきます。
ゆうちょ銀行やろうきん (労働金庫)、大手都市銀行や地方銀行、信用金庫や信用組合、ネット銀行などさまざまな金融機関がありますが、その中から一社に絞り込み、慎重に選択する必要があります。
- 変動金利 (金利の見直し基準日は半年ごとに毎年4月1日と10月1日の年2回、翌々月から適用)
- 全期間固定金利 (融資実行時点で金利が確定・完済まで金利の見直しや変更なし)
- 固定金利期間選択型 (一定期間は固定金利)
この中でもっとも低金利なのが変動金利ですが、上昇リスクがあります。
全期間固定金利の方が返済開始時は金利が高く設定されていますが、完済するまで金利が変動しないため、上昇リスクはありません。
一方、固定金利期間選択型の場合は、一定期間まで固定金利ですが、その期間が過ぎた後は金利が変動して上昇する可能性があります。
それぞれの金利タイプについて、特徴やメリット・デメリットを踏まえた上で、慎重に選択しましょう。
借入先の金融機関と金利タイプが決まったところで、住宅ローンの事前審査に申込み手続きを行います。
住宅ローンは多額のお金を借りて長期間継続して返済するため、申込者の経済力と返済能力について入念な審査が必要となります。そのため、審査は2段階となっていて最初に事前審査が実施されます。事前審査をクリアした場合に限り、その後に本審査が行われます。
※金融機関によっては事前審査のことを「仮審査」と呼ぶ場合があります。
事前申込みから事前審査までの所要日数は、最短で1~2日後に審査結果が出るケースもありますが、最長で1週間~2週間程度かかる場合があります。
事前審査では、課税証明書や源泉徴収票など、所得に関する公的な書類の提出が求められる場合もあります。
- 住宅ローン借入申込書
- 本人確認用書類 (パスポート・運転免許証・健康保険証など)
- 収入証明書 (給与所得者は前年分の源泉徴収票、自営業者は過去直近の確定申告書など)
- 購入対象となる住宅物件の確認書類
必要書類が不足した場合や不備な箇所があった場合は、「信用が低い」とみなされ、事前審査の段階で落とされるケースもあります。
勤続年数が長く安定した収入が得られている人でも、過去直近で携帯電話料金の支払いやカードローン、クレジットの返済が滞っているなど、信用情報に問題がある場合は仮審査に落ちるケースもあります。
各金融期間では審査基準を独自に設定していますが、申込者に対して明確に伝えることはありません。事前審査に落ちた場合でも、その原因や理由を知ることはできません。
- 金融機関から提出を求められた必要書類がすべて揃っているか
- 住宅ローン借入申込書に記入ミスがないか (記入漏れ、記入間違い、漢字の間違い、誤字・脱字など)
- 申込みの時点でその他の借入返済があれば早めに完済する
- 事前審査に落ちる可能性を踏まえて、他の金融機関も2社~3社程度候補に挙げておく
(ただし審査に不安があるからといってむやみに申込みせず、事前審査の結果を待ってから適切に対応すること)
事前審査をクリアしたら、金融機関に住宅ローンの正式な申込み手続きを行い、本審査の申込み手続きを進めます。
ただし、仮審査を通過したからといって、必ずしも本審査に通るとは断言できません。
そもそも住宅ローンの審査では年収や勤続年数に基づく経済力や返済能力だけではなく、借入時の年齢と完済時の年齢、連帯保証、担保評価、申込者の健康状態など、多彩な角度から入念にチェックされます。チェック項目が多く、仮審査よりも審査時間が長引くことが多いです。
住宅ローンの契約の際には、申込者の万が一に備えて団体信用生命保険 (団信) に加入する必要があります。健康診断書の提出は原則不要ですが、その代わりに告知書の提出が求められます。住宅ローンの返済を長期継続するには、元気で働いて安定した収入を得ることが前提となります。本審査をスムーズにクリアするためにも、良好な健康状態を維持することも重要な要素となるでしょう。
- 本人確認用書類 (運転免許証・個人番号カード・パスポート・健康保険証・住民票の写しなど)
※すべて原本
※ただしネット申込み完結の場合はコピー可 - 収入証明書 (源泉徴収票・住民税決定通知書・納税証明書・確定申告書)
- 住宅ローン関連の必要書類 (住宅ローン借入申込書・団体信用生命保険申込書兼告知書)
- 購入物件関連の必要書類 (不動産登記簿謄本・公図・住宅地図・物件案内図・地積測量図・建物平面図・建物配置図・建築確認済証・不動産の重要事項説明書・不動産の売買契約書など)
※一部の書類はコピー可
※物件関連書類はマンションか戸建住宅か住宅のタイプ別に必要書類が異なる場合あり
本審査を通過したら、借入先の金融機関と住宅ローンの契約が成立して融資実行となります。
契約の際には、団体信用生命保険の保障内容について必ず確認しましょう。ほとんどの住宅ローンで団体生命保険の加入が必須となっていますが、近年は団信にも多彩なタイプがあり、保障内容がより充実してきました。
契約者が死亡した場合や高度障害状態になった場合に保険金が支払われるタイプや、がん・心筋梗塞を含む八種類の重度慢性疾患のうち、いずれかに該当する場合に保障される八大疾病保障付団信などもあります。
住宅ローン契約の際には、団体信用生命保険や事務手数料などの諸費用がどれくらいかかるのか、把握しておくことも重要です。
また、住宅ローンの返済方式や返済方法について、適切なタイプを選択して、入念にシミュレーションを行いましょう。途中で返済に行き詰まることがないように、返済金額・返済回数・返済期間など、無理のない返済計画を立てましょう。
お金を借りる時に確認すべき注意点|返済負担率は35%以内が理想!住宅購入価格以外にかかる費用も要チェック
住宅ローンでお金を借りる際には、必要書類をすべて揃え、低金利で融資してもらえる信頼性の高い金融機関を選ぶことが重要です。
さらに、住宅ローンの申込み手続きを行う前に、確認しておくべきことや注意点もいくつかありますので、詳しく解説します。
- 自己資金をどのくらい出せるかを確認
- 自分がいくら借りられるのかを確認
- 住宅購入価格以外にかかる費用も把握しておく
- 金利だけでなく返済方法や団信内容など総合的に選ぶ
- 返済額だけでなく金利上乗せ分や手数料など含めたトータルの額をチェック
自己資金をどのくらい出せるかを確認
物を購入する時に代金の一部として先に支払うお金。
新車の購入や住宅の取得の際には、本体価格が高額であるため、最初に頭金を入れてから残りの金額をローンで支払うのが一般的。
住宅ローンでお金を借りる時には、頭金をどの程度までなら捻出できるのか資金計画を立てておく必要があります。
ただし、「最初に頭金をたくさん入れておいた方が、後の返済が楽になる」と決めつけるのは良くありません。
固定金利型の住宅ローンを契約する場合は、完済するまで金利が上昇することはありませんが、変動金利型や固定金利期間選択型の場合は一定期間が経過した後、市場金利が上昇した場合に返済額の負担が重くなります。
住宅ローンの頭金は物件購入価格の10~20%程度までの金額が理想的といわれていますが、あくまでも目安です。
土地を探して新築工事をする場合は、土地の購入や住宅の新築工事にかかる諸経費等も考慮する必要がありますので、無理をしてまで頭金を増やす必要はありません。
自分の手元に預貯金がどれくらいあるか、親や親族からの資金援助が受けられるかによっても、自己資金の金額が変わってくるでしょう。
自分がいくら借りられるのかを確認
先述と重なりますが、住宅ローンを組んで、自分がいくらまでお金を借りることができるのか、事前に確認しておく必要があります。ただし、希望する借入額を金融機関に伝えても、必ずしも自分の思い通りになるわけではありません。その理由として、借り入れ先の金融機関では、住宅ローンの借入可能額を設定しているからです。
- 年収
- 返済負担率
- 完済年齢
- 担保物件の価値
- 他ローンの借入返済状況
なお、借入可能額は申込み先の金融機関で住宅ローンを契約する際に「借りられる金額の限度額」であり、「返済ができる金額」とは異なるため、混同しないようにご注意下さい。
さらに、各項目について詳しく見ていきます。
年収
住宅ローンは大口融資かつ長期返済のため、安定した収入が長期継続的に得られていることが前提となります。
年収だけではなく、住宅ローンの申込み時点の勤務先や勤続年数も重要な要素となります。安定した収入があれば、審査に有利になることはもちろん、借入可能額がアップするでしょう。
返済負担率
住宅ローンの申込者の収入が安定しているかどうかを把握するためによく使われているのが、返済負担率(返済比率)です。年収に対しての年間のローン返済額の割合を指し、金融機関では借入限度額を決定するための判断材料のひとつと位置づけています。
返済負担率 (%) = 年間の住宅ローン返済額÷年収×100
一般的に、住宅ローンで借入れ可能な限度額の目安として、年収に対しての返済負担率が35%以内であることが望ましいと言われています。
例えば、返済負担率が35%で年収800万円の場合の年間の住宅ローン返済額は、800万円×0.35 (35%) = 280万円。
住宅金融支援機構 (旧住宅金融公庫) の住宅ローン「フラット35」の場合は、年収によって返済負担率の割合が決められています。
年収400万円以上の場合は35%以下ですが、年収400万円未満の場合は30%以下となっています。
ただし、返済負担率が少ない方がゆとりのある返済が可能です。
「返済負担率が35%以内なら大丈夫」と言って、その割合で返済を継続すると生活にゆとりが持てなくなります。生活に支障のない程度に返済負担率を低く抑えるなら、手取り収入の20%から25%の割合だと理想的です。
例えば、年収600万円で月々の住宅ローンの返済額が10万円の場合、年間の返済額は120万円。その場合が「120万円÷600万円×100=20%」です。
返済負担率を計算する際に注意点が1つあります。
返済負担率を計算する時には、給料の総支給額ではなく、給料から社会保険料や税金などが差し引かれた手取り収入を年収に換算しておくほうが良いです。
「年収」を額面年収で計算するか、手取り収入で計算するかによって、返済負担率にかなり格差が生じてきます。住宅ローンの返済負担率が高ければ高くなるほど返済が困難になるため、審査のハードルが高くなることを理解しておく必要があります。
勤務先の会社から支払われる給料と賞与の年間総支給額。
総支給額には税金や社会保険料などを差し引く前の金額で、額面年収を知りたい時は年末の時期に受取る源泉徴収票の「支払金額」の欄を見ればわかります。
年間総支給額のうち、実際に現金として受取りできる金額で、額面年収から税金や社会保険料などが差し引かれた金額。
例えば、額面年収が1,000万円・手取り年収が800万円、年間合計返済額200万円の場合、返済負担率は下記のようになります。
200万円÷1000万円×100 = 20% 【額面年収の場合 返済負担率は20%】
200万円÷800万円×100 = 25% 【手取り年収の場合 返済負担率は25%】
手取り年収の方が額面年収よりも金額が低いため、返済負担率が高くなります。額面年収と手取り年収の金額の差が開けば開くほど、それぞれの返済負担率の格差が広がります。
実際に住宅ローンの返済に大きく影響するのは、手取り年収に対しての住宅ローンの負担になりますので、手取り年収で計算するのが良いということになります。
額面年収のデータから手取り年収の金額を正確に計算するのは容易ではありませんが、額面年収と手取り年収の割合を比較すると、額面年収を100%とした場合、手取り年収は75~85%の範囲に収まるのが一般的です。
金融機関では住宅ローン返済の負担を抑えるために、返済負担率の上限を設定しています。各金融機関が独自に設定していますが、返済負担率は20~40%が上限となります。金融機関によっては、年収が低い場合は返済負担率の上限を低くするケースもあります。
完済年齢
住宅ローンを契約する際には「いつまでに完済するか」を考えておく必要があります。
住宅ローンの返済を終わらせる年齢のことを完済年齢と言い、完済年齢を決めておくことで返済計画を立てやすくなります。
月々の返済額を少なくすると返済回数が増えて完済までの年数が長くなります。そのため金融機関では「完済年齢は●歳まで」といった条件が定められています。住宅ローンの申込み条件の欄を見ると「完済時の年齢が満●歳未満の方」といった記述がありますので、申込み前に必ず確認しましょう。
完済年齢が80代になっている金融機関も多いですが、年金生活になると年収が減り、健康状態にも不安が出てくるので、住宅ローンの返済がストレスになってしまうでしょう。
定年退職の前後の年齢で完済できるよう返済計画を立てておくのが理想的です。
担保物件の価値
基本的に住宅ローンは有担保ローンであるため、契約の際には購入する物件を担保として融資を受けることとなります。
万が一、住宅ローンの返済ができなくなった場合に、借入れ先の金融機関では最後の手段として担保物件を差し押さえ、競売することで残債を回収します。そのため、担保となる物件の資産価値が低い場合は、競売してもお金の回収が難しいとみなされます。
住宅ローンの審査では工事請負契約書や不動産売買契約書など、担保物件に関する書類の提出も必須で、このデータを基に担保物権の資産価値について入念にチェックされます。
資産価値が高ければ借入可能額が上がる可能性はありますが、資産価値が低い場合は借入可能額が低くなるリスクもあります。
他ローンの借入返済状況
住宅ローンの申込みを行う時点で、教育ローンや自動車ローン、カードローンなどを利用している場合は、注意が必要です。他のローンの借入・返済状況によっては、住宅ローンの借入可能額にも大きく影響を及ぼす可能性があります。申込みの前に、現在利用しているローンがあれば、借入返済状況について確認して、早めの完済を心がけましょう。
住宅購入価格以外にかかる費用も把握しておく
マイホームを手に入れた後、様々な費用がかかることを前もって把握しておく必要があります。
- 固定資産税
- 不動産取得税
- 都市計画税 (市街化区域内に土地・建物を所有する場合のみ課税)
- 火災保険
- 地震保険
固定資産税
毎年固定資産税の1月1日時点で土地や建物の不動産を所有する人に毎年課税される税金。
住宅を取得した日付が年の途中だった場合は、日割り計算で売主に対してその年度の固定資産税を納付します。物件の条件により固定資産税の軽減措置が受けられるケースもあります。
ただし、各自治体によって固定資産評価額が数年ごとに見直しされ、年度によっては大きく変動する可能性もあります。土地の評価が上がれば上がるほど、納税額も高額になります。
固定資産評価額 (課税標準額)×1.4% (標準税率)
不動産取得税
住宅を購入した後に1回限りで課税されるのが不動産取得税です。不動産取得税の申告手続きを行った後、半年以内に納付書が届きます。
不動産を取得した年度によっても、不動産取得税の税率が変動します。特例措置に該当する場合に限り、土地の税額や課税標準額が軽減されるケースもあります。
固定資産税評価額 (課税標準額) ×税率 = 不動産取得税の税額 ※税率は原則4% (2024年3月31日まで3%)
住まいのメンテナンス費用
住宅購入後にもっとも大きな費用がかかるのが住まいのメンテナンスです。
何十年も住み続けていくうちに、屋根の修理・防水工事・外壁の塗り替え・シロアリ対策など、メンテナンスが必要になります。家族のライフスタイルの変化によって、大規模なリフォームが必要となることもあるので、それなりの備えが必要です。
火災保険・地震保険
住宅を購入したら、火災や地震による被害への備えとして火災保険・地震保険に加入し保険料を毎年支払います。
単独で地震保険に加入することはできず、火災保険とセットで加入します。地震保険を付帯せずに火災保険のみでの加入も可能ですが、地震大国である日本ではいつどの場所で大地震が発生するかわかりません。火事や地震の災害リスクを最小限に抑えるためにも、十分に備えておくことが重要です。
金利だけでなく返済方法や団信内容など総合的に選ぶ
住宅ローンを金利のタイプだけを重視して選ぶケースも多いですが、それだけでは不十分です。住宅ローンでは大口融資を受けるため、軽い気持ちで選んでしまうと返済額が高額になり、精神的にも負担が大きくなります。
金利以外の要素として、返済方法や団体信用生命保険 (団信) の保障内容など、総合的な観点から慎重に選択する必要があります。
住宅ローンの返済方法
元利均等返済は元本と利息の合計金額が毎月一定なので、返済計画を立てやすいです。
一方、元金均等返済の場合は、月々の返済額のうち元金の金額は一定で利息の金額が変動します。返済開始時点では利息分の割合が高いため返済額が多めですが、返済を続けていくうちに元本が減少して、利息分の割合も低くなるため返済額が少なくなります。
元利均等返済よりも元金均等返済の方が元本の減りが早く、返済総額を抑える効果が期待できます。
団体信用生命保険の保障内容
住宅ローンの返済期間は長期化するため、契約者が年を重ねていくうちに健康状態が変化することも念頭に置いておく必要があります。
団体信用生命保険に加入していれば、住宅ローンの返済期間に契約者に万が一の事態となった場合に、保険会社が残債を保険金として金融機関に支払うため、契約者の借入残高が0円となり今後の返済は免除されます。
契約者が死亡した場合、または高度障害状態になった場合に保障されるのが一般的ですが、特約が付帯された団信に加入しておくことで、より手厚い保障を受けることができます。
団信に加入することによって、住宅ローン金利の優遇措置が受けられるケースもあります。
返済額だけでなく金利上乗せ分や手数料など含めたトータルの額をチェック
住宅ローンを契約する際に、月々の返済額や金利を重視する傾向にありますが、金利の上乗せ分や手数料なども含めたトータルな金額に着目しておくことが重要です。
- 一括前払い型
- 金利上乗せ型
一括前払い型
一括前払い型のことを外枠方式とも言い、住宅ローンを契約する時に一括で保証料を支払います。一括で保証料の支払が完結するため、利息分の支払いがなくて済みます。お金に余裕があれば、繰上返済や一括返済で保証料の一部は戻り金として返金してもらえます。
ただし、契約時に一括払いを行うため、まとまったお金を用意しなくてはなりません。お金にゆとりがある人でないと、対応が難しいでしょう。
金利上乗せ型
金利上乗せ型のことを内枠方式とも言い、住宅ローンで適用される金利にプラスして保証料を分割で支払う方法です。金利の上乗せは一律ではなく、各金融機関で設定されており、実質年利0.2%程度が目安となっています。イニシャルコスト (初期費用) を抑えたい場合は金利上乗せ型がおすすめです。
ただし、住宅ローン返済の途中で繰上返済や一括返済した場合でも、保証料の戻り金 (戻し保証料) はありません。初回の返済から完済時まで、通常の適用金利に上乗せされるため、返済総額が高くなるのが難点です。
この他にも事務手数料・火災保険料・印紙税・抵当権登録抹消など、さまざまな費用が発生しますので、各費用について事前にチェックして、トータルの金額を確認しましょう。
住宅ローンをお得に返済するポイント|①ローン控除や給付金の活用、借り換えの検討がおすすめ
通常の住宅ローンや優良住宅ローンを契約して、融資開始から完済までの年月は長く、ほとんどの方が35年の長期に渡って返済を継続しています。住宅ローンを組むまでの間は借入可能額の早見表や、年収から住宅ローンのシミュレーションを活用して金融機関選びに熱心だったのに、契約後は何もしないでただ月々の返済に追われるだけではもったいないです。
返済にともなう金銭的な負担や精神的なダメージを少しでも軽減できるよう、賢くお得に返済するためのポイントを心得ておきましょう。
住宅ローン控除や給付金を活用
住宅ローン控除 (住宅借入金等特別控除)について
住宅ローンの金銭的な負担を減らしてお得に返済するポイントとして、住宅ローン控除や給付金制度を積極的に活用するのがおすすめ。
住宅ローン減税とも呼ばれていますが、正式名称は「住宅借入金等特別控除」。
住宅ローンでお金を借りて住宅の取得・新築をした場合や、住宅の増改築を行った場合に、年末時点において住宅ローン残高の0.7%に相当する金額が、住民税や所得税が控除される仕組み。
新築住宅は控除される期間が13年間、既存の住宅や増改築を行うなど中古住宅の場合は10年間まで控除を受けることができます。
ただし、住宅ローン控除を適用するにはいくつかの要件が定められています。
【新築住宅】
・住宅ローン控除を受ける年分の合計所得金額が2,000万円以下であること
・住宅ローン控除の対象となる物件の床面積が50㎡以上であること
※ただし、2023年までに建築確認が行われた新築の住宅を合計所得1,000万円以下の方が取得した場合は床面積が40㎡以上で控除の対象
・住宅物件の取得後6ヶ月以内に入居すること
・住宅ローンの返済期間は10年以上
・住宅ローンを契約した本人が居住する住宅であること
・自宅にて事業を営む場合は床面積全体の1/2以上が居住の目的で使われること
【中古住宅】
住宅のリフォームや増改築など、中古住宅の場合は、適用条件が異なります。
・リフォームや増改築の工事費用が100万円を超えること
・一定のバリアフリー改修工事や省エネ改修工事であること
などの条件が定められていますが、中古住宅の場合は新築住宅よりも住宅ローン控除の適用条件が複雑になっています。税理士やFP (ファイナンシャルプランナー) などの専門家に、早めに相談しておくことをおすすめします。
給付金制度について
住宅ローンをよりお得に返済するための対策として、「すまい給付金」を活用する方法もあります。
消費税率の引き上げによる住宅ローン返済の負担の軽減を図る制度。
一定の要件を満たしていれば、すまい給付金制度を1回限りで適用することが可能です。住宅ローン控除とすまい給付金の併用も可能です。
なお、すまい給付金の支給額は消費税率や年収の金額によって基礎給付額に格差が生じています。年収が多くなるにつれて基礎給付額は少なくなる仕組みですが、実際には都道府県民税の所得割額との関係によって基礎給付額が決定されます。
すまい給付金の制度の利用を検討している方は、国土交通省のすまい給付金公式サイトを閲覧しておくと良いでしょう。
年収 | 基礎給付額 |
---|---|
~450万円 | 50万円 |
450万円超~525万円 | 40万円 |
525万円超~600万円 | 30万円 |
600万円超~675万円 | 20万円 |
一定期間が経ったら、借り換えを検討
住宅ローンの返済が始まってから一定期間が経過したら、ローン返済の負担を軽減する事を目的として、借り換えを検討してみてはいがかでしょうか。
住宅ローンの借り換え時期はとくに決まり事はありません。
ただし、金融機関によっては「住宅ローンの契約日から何年以上経過していること」「返済が滞っていないこと」などの条件が定められている場合があります。現在借入れ先の金融機関で借り換えの時期について決まり事があれば正しく守り、一定期間を経過したタイミングで借り換え先を探してみるのも良いでしょう。
たとえば、現在契約している金融機関で変動金利型の住宅ローンを組んでいて、途中で金利が上昇したタイミングで、金利の低い住宅ローンを探してみるのも良いでしょう。借り換え先の金融機関の金利や条件によっては、今よりも返済総額を減らして家計の負担と精神的な負担を抑えることもできます。
そもそも住宅ローンはほとんどの人が35年の返済期間で組み長期に渡るため、借り換えは1度に限らず、複数回でも何の問題もありません。
ただし、低金利の住宅ローンに借り換えを検討する場合、借り換え先の金融機関にて審査が実施され、申込時に諸手続きを行い、事務手数料・保証料・抵当権に関わる費用 (抹消・設定)などのコストがかかります。
そのことも十分に踏まえた上で、低金利で借りられる条件の良い住宅ローンがあれば、借り換えを検討すると良いでしょう。
住宅ローンの優遇金利を活用
住宅ローンをお得に返済する手段として、優遇金利のある金融機関を選び、有効活用する方法があります。
金融機関が定める基準金利から引き下げられる金利のことを指します。基準金利とは市場の金利に応じて金融期間が独自に定める金利の基準で、店頭金利とも言います。
住宅ローンで金利の優遇措置が受けられる場合は、基準金利 (店頭金利) から優遇金利を差し引いた金利が適用されます。
たとえば、基準金利 (店頭金利) が実質年率2.5%で優遇金利が実質年率0.5%の場合、2.5%から0.5%を差し引いて、実質年率2.0%の金利が適用されます。
住宅ローンの優遇措置に関しては、各金融機関が独自で適用条件を定めています。優遇金利が一律で設定されている場合もあれば、「-0.1%~-0.3%」といった形で数値の範囲が設定されているケースもあります。
金融機関によっては優遇金利について「特別金利・プレミアム金利」など、独自の名称がついている場合もあります。優遇金利の適用を受けることにより、総返済額が数十万円から100万円単位で減らせる可能性も。
住宅ローンの返済シミュレーションを活用して、優遇金利の適用でどの程度まで返済額を減らせるのか、チェックしてみてください。
長期優良住宅を購入する(住宅ローン減税などの控除枠拡大と所得税の特別控除)
長期優良住宅を購入することによって住宅ローン減税などの控除枠が拡大されるため、ローン返済の負担を軽減する効果も期待できます。
長期間に渡って安全で快適、良好な住まい環境を維持していくための性能を兼ね備えた住宅のことを指します。住まい環境・住戸面積・省エネ性・住まいの劣化対策・耐震性など複数の条件を満たした場合に、長期優良住宅として認められます。
2023年12月末日までに長期優良住宅に入居した場合は、住宅ローン減税の控除対象限度額が5,000万円で最大控除額は455万円、控除率は0.7%です。
2024年3月31日までに長期優良住宅を新築した場合は、登録免許税の税率引き下げ、固定資産税2分の1減税措置適用期間の延長、不動産取得税では課税基準から控除額が増額されるなど、税制上の優遇措置が受けられます。
優良住宅ローンのフラット35で低金利で借りる
株式会社優良住宅ローンのフラット35を契約して低金利でお金を借りることで、返済の負担を軽減する方法もあります。住宅ローンの新規契約だけではなく、借り換え先としても根強い人気があります。
住宅ローンの新規契約・他の金融機関からの乗り換えの場合は、2023年9月に実行される金利は実質年率1.320%からとなっています。団体信用生命保険の種別により実質年率-0.20%~+0.18%の金利が上乗せされます。
当社で住宅ローンを組む時には合わせて火災保険の加入が必須で、住宅ローンと火災保険の手続きが同時にできて、火災保険料の割引も適用されるのでお得です。
住宅ローンをお得に返済するポイント|②共働き夫婦ならローンの組み方でお得に返済できる
共働き夫婦が住宅を購入する際に、住宅ローンの組み方によってはお得に返済できるケースもあります。共働き夫婦が住宅ローンを契約する際の契約方法は、主に下記の3パターンです。
- 夫婦のどちらかが単独で契約
- ペアローンで契約 (夫婦2人でローンを返済)
- 収入合算契約 (夫婦2人の収入を合算して夫と妻のいずれか一人が契約者・連帯保証人)
夫婦のどちらかが単独で契約
住宅ローンを共働き夫婦のどちらかが単独で契約する利点として、契約者の配偶者に安定した収入があれば、生活資金にもゆとりが持てるでしょう。車の購入費用や家族旅行、子どもの教育費を貯めることもできます。
ペアローンで契約
ペアローンの場合は、夫婦がそれぞれ契約するため2契約となります。そのため、債務者・団体信用生命保険加入者は夫と妻、そして住宅ローン控除の対象となるのも夫と妻の2人となります。
基本的に夫と妻が個別に契約するため、借入金額・金利のタイプ・返済期間・返済回数なども、夫と妻では契約の条件がそれぞれ異なります。
金利のタイプは固定金利と変動金利で迷うことがあれば、夫が契約する住宅ローンでは固定金利を選択して、妻は変動金利を選ぶこともできます。
それぞれ単独での契約であるため、返済のしやすさを考慮して融通を利かせることができるのも大きなメリットです。
収入合算契約
住宅を購入する際にまとまったお金を借りたい場合は、夫婦の収入を合算して住宅ローンを組んで、夫婦のどちらかを債務者、どちらかを連帯保証人にすることが可能となります。
収入合算契約で夫が債務者となった場合は、妻が連帯保証人となります。ただし、収入合算タイプの場合は、住宅ローンの契約自体は一契約であるため、債務者だけが住宅ローン控除の対象となります。
団体信用生命保険 (団信) も債務者のみが対象となるため、連帯保証人に万が一の事態が発生した場合、今後の返済が困難になるリスクもあります。
共働き夫婦の場合は、住宅ローンの借り方によってお得に利用できることもありますので、3パターンの借り方についてメリットやデメリットを熟知した上で慎重に選択しましょう。
よくある質問|お金を借りる前に知っておきたい基本
過去の消費者金融の借入履歴は、住宅ローン審査に影響する?
住宅ローン審査は、事前審査と本審査の2段階になっており、いずれかの段階で個人信用情報は必ず確認されます。この個人信用情報の確認では、【消費者金融からの借入・返済状況】がチェック対象になります。
借入の履歴があると、必ず住宅ローン審査に落ちるというわけではありません。
落ちる可能性が高くなるのは、以下のような場合です。
- 複数の消費者金融から借りていて、借金の額も多い
- 借金の返済を現在延滞していたり、過去に延滞をしていたりする記録がある
- 過去に借金の返済を長期延滞していて、金融事故情報として記録が残っている
- 過去に借金が返済できずに債務整理をした記録が残っている
※要注意※
2~3ヵ月以上支払いが遅れた場合、個人信用情報に延滞・遅延の記録が5年間残りますので、削除されるまでの5年間は住宅ローン審査に通ることができないということになります。
過去、消費者金融から借入をしていた履歴がある場合
現在、完済していれば問題なく住宅ローン審査に通ることができます。
最近では消費者金融で借金していた経験のある人がとても多いため、消費者金融の借金を0円にしていれば、住宅ローン審査に通ることができるようです。
現在、消費者金融から借入中の場合
たとえ借入残高が10万~30万円以内の少額であっても、住宅ローン審査に通ることはかなり難しいです。
消費者金融から借入中というのは、経済的に不安定で返済能力が低いと判断されてしまい、審査に通りづらくなります。
さらに、審査に通りたいからとウソをつくのは厳禁です。ほぼ100%住宅ローン審査には通らなくなります。
消費者金融の借金完済直後・解約後は、審査でひっかかる?
消費者金融の借金完済直後・解約後の審査
前述でもお伝えしたように、一度も延滞せずに完済した場合には、比較的すぐに住宅ローンを申し込んでも審査に通る可能性は高いです。
ただ、返済後すぐの段階では、貯蓄の有無や、少しでも頭金を出す余裕はあるのかという問題もあります。また、子供がいる場合にはなおさら今後進学で必要になる費用の確保など、将来設計も慎重に考える必要があります。十分にシミュレーションをした上で、できるだけ慎重に住宅ローンの申込みをしましょう。
「完済」と「解約」の違い
消費者金融の借金を完済したのに住宅ローンの審査に通りづらい、という場合があります。それは、消費者金融との契約を解約していないためです。
「完済」しても「解約」をしていないと、借入枠(カードローン枠)が残っているということなので、いつでも消費者金融からお金が借りられる状態と判断されます。また、延滞した記録があるといつまでも残ってしまいます。借入の完済から5年間は、消費者金融を解約してもデータが保存されているので見ることができるのです。
住宅ローンを利用するためにも、消費者金融の借入は早めに解約しましょう。
監修者(ファイナンシャルプランナー)からのアドバイス
冒頭でもお伝えした通り、マイホームは一生の大きな買い物であり、多くの方々が住宅ローンでお金を借りることとなります。
時代とライフスタイルの変化にともない、住宅ローンのタイプや特徴も多様化してきました。住宅ローンの組み方は共働き夫婦や、専業主婦世帯など、夫婦の働き方によっても変わってきます。住宅ローンを夫婦でそれぞれ契約するペアローン、実店舗を持たないネット銀行で住宅ローンを契約してお金を借りる人も増えてきたようです。
ただ金利が低いだけでは住宅ローンを選ぶ決め手にはなりません。返済方法・金利のタイプ・団信の保障内容など、多彩な観点から比較する必要があります。
住宅ローンでお金を借りる期間は最短で20年前後、多くの方が35年の返済期間となっています。住宅ローンでお金を借りてから完済するまでの年月は長く、その間に家族のライフプランにも変化が生じることもあります。原油価格高騰、食品・水道光熱費・その他相次ぐ値上げなど、全国的な物価上昇で家計にも大きく影響することもあるでしょう。
日々の生活にある程度のゆとりを持たせて、月々の返済額は多すぎず、少なすぎず、無理のない範囲で返済計画を慎重に立てましょう。