既にカードローンを利用しているけれど、利用限度額が少ないのでもっとお金を借りたいという時ありますよね。
借入があるけれど、急ぎでお金が必要になり、借り入れを増やしたいという時、2社目、3社目など、複数の金融業者からお金を借りることはできるのでしょうか。
結論から言えば、現在の借り入れに加えて、複数社で新たにお金を借りることは可能です。
ただし、複数の会社から借りる場合の注意点をしっかり踏まえての申し込みが必要です。やみくもに申し込みをすると、即日お金が必要なのに全て審査落ちしてしまう、など困った状況になるかもしれません。
すぐにお金が入用の時でも、借り方をよく考えましょう。
ここでは個人が複数社からお金を借りるときに大切なことをまとめてありますので、さっそく見てみましょう。
既に3社以上からお金を借りている場合は要注意
原則として、キャッシングサービスを行っている消費者金融や銀行では、審査基準や審査内容を公開していません。しかし、実態として既に4件以上の借り入れがある場合は、審査に通ることが難しくなっています。
複数社からお金を借りることは可能ですが、4社までが一つの目安といえるでしょう。
すでに3社以上の借り入れがある場合は、その後の借入が困難になりますので、注意してください。
ここでいう借り入れとは、消費者金融やクレジットカードのキャッシングの借り入れのことです。
クレジットカードでの買い物や、銀行の住宅ローンや自動車ローンは含みません。
あくまで現在の借り入れが何件あるかが基準となりますので「消費者金融のローンカードを持っているけれどお金は借りていない」ケースや、「キャッシング機能付きのクレジットカードを持っているけれどキャッシングはしていない」場合は借入件数にはカウントされませんので安心してください。
借入残高は年収の1/3までと定められている
過去に、返済しきれないほどの借金を抱えてしまう「多重債務者」の増加が深刻な社会問題となったことから、平成18年に法律が抜本的に改正され、貸金業法がつくられました。
この貸金業法により、金貸業が貸し付けられる金額は、利用者の税込引き前の年収の1/3までと定められています。これは総量規制といって、貸金業者が過剰な貸し付けができないような仕組みになっているのです。
ここでいう税引き前の年収とは、手取りの金額ではなく社会保険料や所得税などの控除前の額面、つまり総支給額のことです。 この基準を超える場合は、新たな借金はできません。
この総量規制によって、ざっくりいうと年収300万円の人は100万円までしか借りることはできません。
融資の申し込みの際には基本的に「年収を証明する書類」が必要となります。ローン会社は貸付を行う前にあなたの現在の収入を確認しているのです。
ちなみに、総量規制の対象となるのは消費者金融やクレジットカード会社からの個人の借入れ・キャッシングです。住宅ローンや自動車ローンなどの低金利で返済期間が長い貸し付けや、法人名義で受けている融資は、総量規制の対象外です。
銀行や信用金庫には貸金業法が適用されないので、銀行カードローンは総量規制の対象にはならないのですが、銀行の自主規制により銀行カードローンでも借入れ額が年収の1/3を超えるようなケースは審査に通りません。
複数社へ短期間に申し込みをすると審査落ちの可能性が高い
総量規制により、短期間に複数社への借入を申し込むと、金貸し業社は警戒します。
もちろん、審査に落ちる可能性も高くなってしまいます。
また、1社でまとめて借りた方が金利も安くなるため、複数社への申し込みは貸金業者からすると、例えば「返済にかなり困っているのでは?」とか「収入の照明ができないのでは?」などおのように1社にまとめられない理由があるのではないかと受け取られます。
信用情報機関には借り入れでお金を受け取った時点ではなく、借り入れの申し込みを行った時点でその履歴が残ってしまいます。
短期間に複数の申し込みをしていることが消費者金融で確認されただけで審査に通らない理由となるので、短期間での複数社への申し込みは避けましょう。
どうしてもお金が必要な時ほど、審査に落ちた時の保険として他社にも申し込みをしておこう、という気持ちになりますが、カードローンを実際に利用していてもいなくても、申し込み履歴(照会履歴)が複数あるだけで審査に不利となります。
信用情報機関が申し込みの履歴を残す期間は約半年間ですので、短期間に複数社への申し込みはなるべく避け、1か月に2社程度におさえた方が良いでしょう。
他社からの借入れや返済状況は信用情報機関を通じて調べられる
借入金額や返済状況は信用情報機関に保管されています。
そして消費者金融をはじめとした貸金業者は必ず信用情報機関に加盟し、お金を貸す前に審査として、信用情報を照会して他社での借入状況を調べているのです。
そのため現在の借金の有無、そして、それぞれ借入残高がいくらか、返済状況はどうか、といった情報は詐称することはできません。融資を受ける際には、申込書類には正直に記入しましょう。他社での状況はわからないだろうという甘い考えは禁物です。
現在、日本にはCIC(シー・アイ・シー)、JICC(日本信用情報機構)、全国銀行個人信用情報センター(KSC)という3つの信用情報機関があります。大手消費者金融は複数の信用情報機関に加盟し、審査の際には借入件数、借入残高だけでなく、他社への申込記録や他社での返済状況に滞りがないか、といったことを確認しています。
借入をまとめる「おまとめローン」の利用で金利が安くなる
現在、上限金利は貸金業法で厳密に定められており、借入額に応じて15%~20%となっています。利息制限法の上限金利を超える金利帯での貸付けは民事上無効で、行政処分の対象にもなります。
借入金額 | 上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年利20% |
10万円以上 100万円未満 | 年利18% |
100万円以上 | 年利15% |
借入金額が高くなるほど上限金利は低くなるため、複数ある借金をまとめて1本化することで、金利を安くできるケースがあります。例えばA社で50万円、B社で30万円、C社で30万円をそれぞれ18%の金利でお金を借りている場合、借り換えをして1件にまとめることができれば、借入金額が100万円以上となるので金利は15%以下に抑えられるということです。
利息を減らせるだけでなく、返済金額や返済日の管理も容易になるのでメリットは大きいといえます。
但し、一本にまとめた後、毎月の返済額を減額してしまうと、返済期間が長くなり、結果的にまとめる前よりも利息額が膨らんでしまったというケースもあります。
おまとめローンにした後も、返済スピードは落とさずに早めの完済を目指しましょう。
複数社からお金を借りるメリット
このように、お金を借りる際は、利息を計算すると基本的には借入件数を増やすより一本にまとめた方が良いでしょう。
ただ、複数社からの借入れには次のようなメリットもあるので、状況によってどちらが得か計算してみましょう。
無利息期間のサービスを受けられることがある
銀行系カードローンや消費者金融では、初めての利用者に対して無利息の期間を設けている場合があります。少しでも利息を抑えられることは大きなメリットですのでぜひ検討してみてください。金利はローンを選ぶときにはとても重要です。
銀行系カードローンではジャパンネット銀行のネットキャッシングがはじめての借り入れから30日間は利息0円、消費者金融系ではプロミス、アイフル、アコムなどが行っている初めての利用者に対して最大30日間金利がかからないサービスを謳っています。無利息でお金を借りることができたらうれしいですね。
利息が無料になるのは初めて利用するときだけのメリットですので、次の給料日には返せる、など返済の目途がしっかりついている場合には特におすすめです。
人気のカードローン会社の無利息サービス
名称 | 無利息期間 | 融資までのスピード | 金利 | 利用限度額 |
---|---|---|---|---|
プロミス | 初回出金の翌日から 30日間無利息 |
即日可 | 実質年率4.5%~17.8% | ~500万円 |
アイフル | 契約日翌日から 30日間無利息 |
即日可 審査は最短30分 |
実質年率3.0%~18.0% | ~800万円 |
アコム | 契約日翌日から 30日間金利0円 |
即日可 審査は最短30分 |
実質年率3.0%~18.0% | 1万円~800万円 |
※プロミスの無利息期間のサービスはメールアドレス登録とWeb明細利用が条件となります。
1回あたりの返済額を抑えられる
複数社から借り入れをして、返済日が月に2回以上に設定される場合、返済日は増えますが1回あたりの返済金額を抑えることができます。
副収入を得ているなど、月に2回以上の収入日がある場合には、1回あたりの返済額を抑えることで返済しやすくなるケースもありますね。
まとめ 確実に借りるために必要なこと
複数件お金を借りるとき、審査に通る方法と知っておくべきことをまとめます。
即日お金が必要な時でも落ち着いて確認しましょう。
既に3社以上からお金を借りている場合は要注意
複数社からお金を借りることは可能ですが、4社までが一つの目安のようです。
借入残高は年収の1/3までと定められている
貸金業法の総量規制により、金貸業が貸し付けられる金額は利用者の税込引き前の年収の1/3までと定められています。
複数社へ短期間に申し込みをすると審査落ちの可能性が高い
申し込み履歴(照会履歴)が複数あるだけで審査に不利となる。短期間に複数社への申し込みは避けましょう。
他社からの借入れや返済状況は信用情報機関を通じて調べられる
融資を受ける際には、申し込み時の申告は正直に。他社での借入額や返済状況はごまかせません。
「おまとめローン」の利用で金利が低くなるケースがある
10万円単位でばらばらと借りていたお金を一つにまとめることで100万円を上回るのであれば、金利が低くなる可能性が高いです。
複数社からお金を借りるメリットは2つ
初めての利用で30日間無利息サービスを受けられる。
一回あたりの返済額を抑えることができる。