消費者金融に借りているお金がどうにも返済できそうにない場合、消費者金融にお金を返さずに踏み倒してしまえないかと考えることもあるでしょう。そんな時、ただ借金から逃げるだけの踏み倒しは危険ですので注意しましょう。ここでは合法的に消費者金融の借金の踏み倒す方法や、踏み倒した場合のデメリットなどをご説明します。
借金が返済できないから、消費者金融の借金を踏み倒したい
理由は様々でしょうが、消費者金融などから借りているお金が返済できない場合もあるでしょう。借りたお金は返すのが当たり前なのですが、どうにも借金を返済できそうにないため、消費者金融にお金を返さずに踏み倒してしまえないかと考えることもあるでしょう。そんな時、ただ借金から逃げるだけの踏み倒しは危険ですので注意しましょう。
単純に借金を返済しないだけの踏み倒しは危険
消費者金融などから借りているお金が返済できないからといって、単純に借金を返済せず、消費者金融からの催促を無視する方法で何年も借金から逃げ回るだけの踏み倒しは危険です。その場合、信用情報機関の信用情報に事故情報(いわゆるブラックリスト)としてずっと登録され続ける可能性があるからです。時効情報が登録されていると消費者金融だけでなく、住宅ローンや自動車ローンなどを将来利用しようとする時に、ローンの審査に通らないなんてこともありますので注意しましょう。
結婚して名字が変わっても借金の踏み倒しはできない
結婚して名字が変われば消費者金融が持っている信用情報と名前が違うから、引っ越すなどして逃げることができれば借金の踏み倒しができるかもしれない、と考えるかもしれません。しかし、実際には名前が変わっても借金の踏み倒しは難しいでしょう。たとえ結婚して名字が変わり引っ越したとしても、信用情報は引き継がれますし、引っ越し先に連絡がくる可能性も十分にあります。
個人情報はしっかり把握されている
かつては結婚して名字が変わることで借金の踏み倒しができたケースもあったようですが、そういった踏み倒しをさせないよう消費者金融も対応策を講じていますし、信用情報機関でも信用情報機関同士で情報の交流がおこなわれています。現在は情報網が発達しかなりの精度で情報を追跡できますので、結婚して名前が変わっても借金の踏み倒しは難しいでしょう。
借金を踏み倒す場合は合法的に
基本的には借金は少しずつでも返済するべきですし、早めに消費者金融に返済方法を相談した方が良いのですが、借金を返済せずに合法的に踏み倒してしまう方法もあります。ただ借金から逃げるだけの踏み倒しは危険ですので合法的に解決しましょう。それでは消費者金融の借金を合法的に踏み倒してしまうのはどんな方法でしょうか。
「消滅時効の援用」を利用すれば、合法的に借金の踏み倒しが可能
消費者金融の借金を合法的に踏み倒しできる方法は、消滅時効の援用を利用する方法です。消滅時効の援用を箇条書きで簡単に説明しますと―
- 長期間(5年間の場合が多いです)借金を返済しなかった(借金を認めるような連絡もしていない)場合
- 消費者金融に対して「時効の援用をします」と主張した(一般的には「時効援用通知書」を「配達証明付きの内容証明郵便」で送る)場合。
上記の1と2が成立すると、借金は消滅します。消滅時効の援用を利用することで借金の踏み倒しが合法的に可能なのです。
「消滅時効の援用」を阻止するために、時効の中断がある
消滅時効の援用を利用する方法で、消費者金融の借金を合法的に踏み倒しできます。ですが、貸した方が簡単に消滅時効の援用を利用させてくれるわけはありません。できる限りの方法で時効を阻止します。いわゆる時効の中断というものです。時効が一度中断してしまうと、時効期間はまた1から数え直しになります。何度も時効が中断されると、いつまで経っても踏み倒しはできません。時効を中断させる方法はいくつかあります。時効を中断させる方法を箇条書きで簡単に説明しますと―
- 長期間(5年間の場合が多いです)借金を返済しなかった(借金を認めるような連絡もしていない)場合
- 「必ず返済します」「もう少し返済を待ってください」など、借金をしていることを認める場合
- 消費者金融から裁判所への差押え・仮差押え・仮処分の申し立てなど、法的手続きが行われた場合
- 消費者金融が民事訴訟を起こし裁判所に訴状を提出した場合
- 簡易裁判所に消費者金融が申立てをし、裁判所から借主に対して借金を返済するよう命令を出した場合
- 消費者金融から簡易裁判所に和解及び調停の申立てがあった場合
- 消費者金融が破産手続きに参加した場合
上記のどれかひとつでも成立すると時効が中断します。借金の踏み倒しができないわけです。
ちなみに上記以外の中断方法で、消費者金融が借金を返済するよう内容証明郵便で通知する(いわゆる催告)という手続きもありますが、この通知だけでは時効は中断しませんのでご注意ください。
借金を踏み倒すとカードローンはつくれない?
消費者金融などからの借金を踏み倒した後に消費者金融のカードローンに申込めるのか気になるでしょうが、ただ借金の返済をしないで逃げているだけの場合は、大手消費者金融ではおそらく無理でしょう。なぜなら返済能力が無いだろうと判断されるからです。ではどうして返済能力が無いだろうと判断されるのでしょうか。
借金を踏み倒した情報は登録される
消費者金融などからの借金を踏み倒していることは信用情報機関の信用情報に事故情報(いわゆるブラックリスト)として登録されます。消費者金融のカードローンの申込み審査では必ず借りる方の信用情報を確認しますので、事故内容の程度には寄りますが事故情報が見つかれば審査の通過は厳しくなります。
合法的に借金を踏み倒していれば事故情報は消える?
時効の援用を利用して合法的に借金を踏み倒しているのであれば、借金は消滅しますので信用情報機関の事故情報も消えるはずですが、消えるタイミングが信用情報機関によって違いますので注意が必要です。
消費者金融が加盟する信用情報機関は基二つあり、JICC(株式会社日本信用情報機構)とCIC(株式会社シー・アイ・シー)です。このうちJICCでは時効の援用を利用して借金が解消されると、ただちに事故情報は消えるようですが、CICの場合は5年間は事故情報が残る可能性が大です。消費者金融がどちらの信用情報機関に加盟しているかによりますが、最短で借金の消滅後ただちに、最長で借金の踏み倒しから5年間は事故情報が残ることになり、その間はカードローンの申込み審査が厳しくなります。
借金を踏み倒すとクレジットカードはつくれない?
消費者金融などからの借金を踏み倒した後にクレジットカードがつくれるのか気になるでしょうが、基本的な考え方はカードローンと同じです。時効の援用により合法的に借金を踏み倒し、信用情報機関に登録されている事故情報を消すことができれば、クレジットカードの審査に通りやすくなるでしょう。ただし、事故情報が消えるタイミングには注意してください。
クレジットカードの場合5年間は難しい
消費者金融などからの借金を合法的に踏み倒した(時効の援用を利用した)場合、事故情報(いわゆるブラックリスト)はJICC(株式会社日本信用情報機構)ではただちに登録が削除されますが、CIC(株式会社シー・アイ・シー)では基本的に5年間は事故情報が残ります。クレジットカード会社はその多くがCICに加盟しているので、基本的に5年間はクレジットカードの審査通過は厳しくなります。
合法的に消費者金融の借金を踏み倒したけど、住宅ローンや自動車ローンは組めるの?
合法的に消費者金融などの借金を踏み倒した後に、住宅ローンや自動車ローンを組みたいと考えることがあるでしょう。合法とはいえ消費者金融の借金を踏み倒しているのに住宅ローンが組めるのだろうか・・・心配なところですね。結論を先に言えばローンを組むことは可能です。ただし、消費者金融の借金を踏み倒した直後は避けるべきでしょう。やはり信用情報機関の事故情報がポイントになります。
借金を踏み倒した直後は難しい
消費者金融などからの借金を合法的に踏み倒した場合、事故情報(いわゆるブラックリスト)は信用情報機関に登録されます。銀行に住宅ローンを申込んだ場合、銀行は信用情報機関のひとつであるKSC(全国銀行個人信用情報センター)の登録情報を確認します。消費者金融などからの借金を合法的に踏み倒した場合、基本的に5年間は事故情報として登録されますので、その期間は住宅ローンの審査を通過するのは難しいでしょう。ちなみに、自己破産や民事再生などによる借金の消滅の場合は、基本的に10年間は事故情報として登録されますので注意しましょう。
事故情報が気になる場合は信用情報の開示をしてみる
消費者金融などからの借金を合法的に踏み倒した過去が気になる場合は、信用情報を開示してみることをおすすめします。信用情報を確認すると消費者金融との契約内容や支払い状況などが確認できます。もちろん借金の延滞や自己破産などの事故情報も確認できます。料金や開示方法は各信用情報機関で違います。できれば全ての情報機関(JICC、CIC、KSC)で情報を開示された方が良いでしょう。
借金を踏み倒す方法はあるけれど・・・
消費者金融などからの借金は踏み倒しができることをご説明しましたが、踏み倒しが成立するためには時間がかかることや、消費者金融の方も踏み倒しできないように対応してくることを合わせてご説明しました。また合法的に消費者金融の借金を踏み倒しできたとしても、しばらくは消費者金融のカードローンや銀行の住宅ローンなど審査が厳しくなることをご説明しました。
消費者金融の借金を踏み倒したい事情はあるのかもしれませんが、借金は返済するのが常識ですので、返済が難しくなりそうな場合は無理なく返済できるようお早めに消費者金融にご相談されるか、弁護士など借金問題の専門家に相談されることをお勧めいたします。